日体大・矢沢 リアル二刀流“快幕”5回0封&4安打3打点 11球団スカウト陣にアピール
「首都大学野球、日体大11-0桜美林大」(2日、バッティングパレス相石スタジアムひらつか)
開幕して1回戦3試合が行われ、日体大が桜美林大を7回コールドで下した。今秋ドラフト1位候補で、投打二刀流の矢沢宏太投手(4年・藤嶺藤沢)は「3番・投手」で先発出場。NPB11球団27人のスカウトが視察に訪れた中、投げてはMAX150キロで5回1安打無失点、打っては4打数4安打3打点と大活躍した。
リアル二刀流・矢沢が投打で活躍した。「自分の打撃で先制点を取れたのは良かった。ピッチングも打撃も力みなくできた」。開幕白星発進に貢献し、納得の表情を浮かべた。
冬の成果を発揮した。打撃では「率を上げていきたい」とティー打撃から1球を丁寧に打ち込み確実性をアップ。この日は1打席目から右前適時打、右前2点打、中前打、左前打と広角に打ち分けた。投手としては自己最速タイの150キロを計測。変化球もうまく織り交ぜて相手に隙を与えなかった。
抜群の野球センスの持ち主だ。最速150キロ左腕で、打撃は左の長距離砲。50メートル走は5秒8と俊足も兼ね備える。新型コロナの影響で中止となった3月5、6日の侍ジャパン強化試合・台湾戦では、飛び級で“幻の代表選手”に選出された。
この日は11球団27人のスカウトが視察。阪神・平塚スカウトは「体のキレが素晴らしい。身体能力の高さが打撃もピッチングも両方に出ているし、足も速い。(二刀流も)全然いける」と評価した。
開幕戦から上々の仕上がりだが、矢沢は「打撃は良かったけど、ピッチングはもっといける」。3日の2回戦ではDHで出場予定だが「疲労は全然ない」と頼もしい。勝負の大学ラストイヤー。チームにとっても自身にとっても最高の結果をつかみ取る。
◇矢沢 宏太(やざわ・こうた) 2000年8月2日、東京都町田市出身。左投げ左打ち。173センチ、72キロ。投手兼外野手。年長から町田リトルで野球を始め、忠生中では町田シニアでプレー。藤嶺藤沢では1年夏から外野手でベンチ入りし、同年秋からエース。日体大では2年秋に外野手で、3年秋に投手でベストナインを獲得。50メートル走5秒8、遠投115メートル。