「首都大学野球、日体大８－２東海大」（９日、大田スタジアム）

　日体大が昨秋リーグ優勝の東海大を下し、開幕から３連勝を飾った。今秋ドラフト１位候補で投打二刀流の矢沢宏太投手（４年・藤嶺藤沢）は「４番・投手」で先発出場。開幕戦から７打数連続安打の記録は途切れたが、３打数１安打３打点と奮闘した。投げては７回６安打２失点。八回からは右翼の守備についた。

　大黒柱が流れを作った。第１打席で一ゴロと、連続打数安打はストップしたが、「一つ凡退して楽になった」と四回１死二、三塁では先制打となる中前２点適時二塁打。２－２の同点で迎えた八回２死満塁では追い込まれながらも粘った末に、決勝点となる押し出し死球をもぎ取った。チームはこの回に、四死球と失策で一挙６得点と、相手を突き放した。

　投手としては、「調子がよくなかった」と二回以降毎回の走者を背負う苦しい展開となったが、辛抱強く投げ込み、２失点と粘投。阪神の和田豊テクニカルアドバイザー（ＴＡ）らが視察する中で、悪いなりにも試合を作った。

　昨季は東海大に４連敗と苦杯をなめただけにチームで「『４連敗しているから挑戦者の気持ちでいこう』と言っていた。勝ててよかった」と矢沢。連勝して勝ち点獲得へ、「明日も勝てるように最善の準備をして臨んでいきたい」と拳を握った。