「首都大学野球、日体大８－２東海大」（９日、大田スタジアム）

　１回戦３試合が行われ、日体大が昨秋リーグ優勝の東海大を下し、開幕３連勝を飾った。今秋ドラフト１位候補で投打二刀流の矢沢宏太投手（４年・藤嶺藤沢）は「４番・投手」で先発出場。開幕からの連続打数安打は「７」で止まったが、３打数１安打３打点。投げては７回６安打２失点で、八回から右翼の守備につくなど勝利に貢献した。

　“リアル二刀流”・矢沢の存在感はこの日もピカイチだった。投打でけん引し、開幕３連勝に貢献。「調子がよくない中でも勝てたのでリーグ戦としてはいい」とうなずいた。

　大黒柱が流れを作った。第１打席で一ゴロと、連続打数安打はストップしたが「一つ凡退して楽になった」と、四回に２点適時二塁打を放ち先制。八回には２死満塁で決勝点となる押し出し死球をもぎ取った。

　投手では、二回以降は毎回走者を背負う苦しい展開。それでも辛抱強く投げ込み、視察した阪神の和田豊テクニカルアドバイザー（ＴＡ）らの前で７回２失点とアピールした。

　昨年は東海大に４連敗と苦杯をなめただけに「勝ててよかった」と矢沢。２戦目に向け「最善の準備をして臨みたい」と拳を握った。

　◆矢沢　宏太（やざわ・こうた）２０００年８月２日生まれ。東京都町田市出身。左投げ左打ち。１７３センチ、７２キロ。山崎小入学前の年長から町田リトルで野球を始めた。忠生中では町田シニアでプレー。藤嶺藤沢高では１年夏に外野手でベンチ入りし、同年秋からエースを務めた。日体大では２年秋に外野手で、３年秋に投手でベストナインを獲得。５０メートル走５秒８、遠投１１５メートル。