「西武４－３日本ハム」（１３日、ベルーナドーム）

　面白い戦いができた。だからこそ悔しさがにじむ。１点を追う九回だ。日本ハムは無死一塁からアルカンタラのバントが捕手前に転がり二塁に送球も、ベースカバーの名手・源田が捕球できず無死一、二塁。続く石井が初球に犠打を決めて一打逆転の好機を作った。だが…。

　代打・ヌニエス、万波が倒れ、新庄剛志ビッグボス初の３連勝とはならず。試合後、「相手のミスを利用して、こっちが乗ってこないといけなかった。最低でも同点じゃなく、最低でも逆転ぐらいで」とボスも悔しさを隠さなかった。

　序盤に４点を奪われる劣勢。だが、四回から登板の２番手・吉田輝の好投など救援陣が踏ん張ると、五回に石井の２ラン、七回にも石井が中前適時打と徐々に差を詰めていった。

　「かみ合ってきたよね。１点ずつ取って、いいゲームになって」と手応えを感じる展開。それだけに「何か…スッキリしない試合」と再び表情をゆがめた。選手の成長が垣間見えるからこそ、結果を願ったボス。入り交じった喜びと苦悩を糧に、その先へ進む。