ロッテ・佐々木朗は異次元の被打率0割台 奪三振率は火の玉・藤川、大魔神・佐々木超えも
10日・オリックス戦で完全試合を達成し、17日・日本ハム戦も8回をパーフェクトに抑えたロッテ・佐々木朗希投手(20)が、今季は球史に残る数字を残すかもしれない。
ここまで4試合に登板して2勝、防御率1・16。31回を投げて被安打はわずか7本で、56三振を奪っている。
特筆すべきは被打率・071、奪三振率は16・26。ともに両リーグ断トツだ。まだ4試合と登板試合が少ないため、今後の成績次第では数字が大きく変動する可能性はあるとはいえ、今後が楽しみになる滑り出しだ。
被打率は0割台は、どれくらいすごい数字なのか。先発として好成績を残した投手のキャリアハイと比較してみる。以下が主な投手の被打率だ。()内はそのシーズンでの活躍。
◆日本ハム・ダルビッシュ有=2007年 ・174(沢村賞)
◆日本ハム・大谷翔平=2015年 ・180(最多勝、最優秀防御率など)
◆オリックス・山本由伸=2021年 ・182(投手5冠)
◆巨人・菅野智之=2017年 ・194(自己最多17勝)
◆西武・松坂大輔=1999年 ・197(16勝で新人王)
◆近鉄・野茂英雄=1992年 ・200(自己最多タイ18勝)
◆広島・前田健太=2013年 ・203(最優秀防御率)
◆ソフトバンク・千賀滉大=2019年 ・205(ノーヒットノーラン達成など)
◆楽天・田中将大=2011年 ・212(19勝で沢村賞)
過去の投手を見ても先発で被打率1割台を記録すれば、素晴らしい数字といえる。全てシーズンの記録のため、佐々木朗とは単純比較はできないが、被打率0割台を維持できれば異次元の数字となる。
また、9イニングでいくつ三振を奪うかを示す奪三振率でも、佐々木朗の16・26は驚異の数字だ。まず先発投手で奪三振率が10を超える投手は多くない。主な投手のキャリアハイを挙げる。
◆ソフトバンク・千賀=2019年 11・33
◆近鉄・野茂 1990年 10・99
◆楽天・則本昂大=2017年 10・76
◆日本ハム・ダルビッシュ=2011年 10・71
◆西武・菊池雄星=2017年 10・41
◆日本ハム・大谷=2016年 11・19
◆オリックス・山本=2021年 9・57
今季の佐々木朗は短いイニングで全力投球する救援投手の奪三振率をも上回る。
◆阪神・藤川球児=2011年 14・12
◆横浜・佐々木主浩=1998年 12・54
現時点では“火の玉”と称された直球を投げた剛腕や、“大魔神”までも上回っている。今季の佐々木朗はどれだけの数字を残すのだろうか。期待は膨らむばかりだ。