オリックス・宮城がや~っと初星 朗希から刺激!完全投球目の当たり「理想の投球」
「オリックス3-2ソフトバンク」(20日、京セラドーム大阪)
試合終了の瞬間、オリックス・宮城はベンチで飛び上がって、喜びを爆発させた。苦しんだ末の今季初勝利。「単純にうれしかったです」。昨季は1試合目でつかんだ1勝を、今季は4試合目で手にした。
初回1死から、今宮に先制ソロを被弾。悔しそうに打球の行方を見つめた。それでも、崩れない。高山投手コーチの助言もあり、緩急をうまく使った。二回以降は危なげなく、7回4安打1失点と今季一番の投球だ。
開幕前に口にしたのは「不安」。昨年の自信を取り戻せないまま、目先のことばかり考えていた。それが、前回登板の4月10日・ロッテ戦から「周りが見えるようになった」。きっかけは佐々木朗の完全投球を目の当たりにし、「彼は(自分が目指す)理想の投球をしている」とわれに返ったことだった。
理想は圧倒的な投球で球数を少なく完投すること。この日は、7回で108球とまだ理想には遠い。ただ「練習でも思うようにいくことが増えてきた。そこで、すぐに結果が出た」と自信につながる大きな1勝となった。
チームは3位タイに浮上。前夜はエース・山本で敗戦しただけに、この1勝は価値がある。チームを明るく照らした最高の笑顔。左のエースが強くなって帰ってきた。