「佐々木朗は2失点も次回までに十分修正可能だ」馬場敏史氏が解説

5回、ピンチを迎える佐々木朗(撮影・山口登)
5回、吉田正に適時二塁打を浴びた佐々木朗(撮影・北村雅宏)
 5回、佐々木朗(中央)は吉田正に適時打を許し追加点を許す(撮影・山口登)
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 「オリックス-ロッテ」(24日、京セラドーム大阪)

 ロッテ・佐々木朗が24日のオリックス戦で5回2失点降板。前々回は完全試合、前回も8回パーフェクトと手が付けられない投球を続けていたが、この日は初回、先頭の福田に安打を許して大記録はいったん、途絶えた。プロ野球OBの馬場敏史氏は本人の調子と、オリックスの打倒・佐々木朗への執念がこの日の結果を呼んだとした。

  ◇   ◇

 この試合の結果を見れば5回2失点。勝ち投手の権利を得ての降板だ。普通であれば、あの若さでこの結果なら合格点なのだが、やはり周囲はそれ以上のものを佐々木朗に期待してしまう。

 まず目に付いたのは、ちょうど2週間前、パーフェクトを許したオリックス打線の意気込みだ。

 先頭の福田が、初球のストレートをたたいてヒットにした。これは大きい。チームも乗っていけるし、これが逆に三振などの結果であれば「また今度も…」と早々に消沈しかねない。

 ミーティングでも意思統一ができていたのだろう。積極的に真っすぐを狙って行こう、というのがオリックスサイドの作戦だったように見えた。

 何しろ直球は160キロを超え、フォークも、スライダーも一級品。その中で、変化球を狙うという選択肢のないピッチャーだ。とにかく甘く来た直球を、力負けせず、ミスショットせずコンパクトに打ち返す。これしか作戦の立てようがない。

 加えて過去2戦と比較すると、球威は十分だが四死球5つという数字が示す通り、すべての球において、ばらつきが大きかった。これもオリックスには有利に働いた。

 ストライク、ボールがはっきりしていたため、球数が増え、早い回での降板となった。

 これが他球団にとっても、佐々木朗攻略のヒントにはなったと思うが、それを超える投球ができる力を秘めているのもまた、佐々木朗だ。

 日本の宝、球界を背負って立つ投手になるはずだ。佐々木朗サイドに立てば、この日苦しんだ制球を立て直すことができれば、再び前週までのような快投を演じるだろう。今後も、本当に目が離せない投手であることに、変わりない。

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