オリックス・宗 サヨナラ打ァ!平良撃ち勝負決めた「気持ちっす」
「オリックス1-0西武」(29日、京セラドーム大阪)
ナインが祝福に駆けつけると、天高くヘルメットを放り投げ、喜びを爆発させた。オリックス・宗が投手戦に終止符を打つサヨナラ打。「気持ちっす」。九回1死一、三塁で平良の159キロ直球に詰まりながらも、左前へ落とした。
七回無死一塁は二ゴロ併殺打。決勝打の直前には、西武ベンチが吉田正との勝負を避け、宗との対決を選んでいた。悔しさもあったはずだが「自分で決めよう」と集中力は切らさなかった。
この日は「オリっこデー」として開催され、多くの子どもが観戦。選手のユニホームにはあだ名が記された。宗は「うぃる」。ウィル・スミスへの憧れからだ。「ビンタしちゃいましたけど」と苦笑いを浮かべたが、昨季は髪型もまねをした男が、今季無失点だった平良に強烈な“ビンタ”を食らわした形だ。
チームではこの日、福田のコロナ陽性も判明。1番打者と昨季の本塁打王・杉本らを欠き、苦しい状況が続く。ただ、「目の前の勝利に向かって、頑張っていく」と、全員野球を誓った。
カード初戦で劇的勝利を収め、再び勝率5割復帰で3位浮上。「子どもたちにも、僕らが必死にやってるのを見てほしい。今日は見せられたんじゃないかな」。GW初日のサヨナラ劇は、子どもたちに感動を与えた。