村上4冠見えた!打率2位、本塁打・打点・出塁率トップ ヤクルト優勝M最短26日点灯
「ヤクルト8-3広島」(19日、神宮球場)
夏晴れの空の下、ヤクルト・村上宗隆内野手(22)が衝撃音を鳴らした。マウンド上の相手投手も振り返ることすらできない。2年連続のリーグ最速20号に、圧巻の2打席連発となる21号特大弾。首位を独走するチームの4番はもう、止められない。
「最終回に点差が何点あろうと、諦めることはない。チーム一丸、一人一人勝ちに向かって戦っています」
お立ち台で胸を張った。まずは同点で迎えた三回だ。カウント1-1からの3球目。高めのフォークを振り抜くと、打球はバックスクリーン左へ。リーグ最速20号で勢いづくと、2点リードの五回には初球を完璧に捉えて今度は右方向へ。確信の21号を放った。
さらに七回には中前打を放ち、2四球と合わせると、猛打賞&全打席出塁と大暴れ。打率はリーグ2位の・302まで上昇し、リーグトップをひた走る21本塁打、56打点、最高出塁率・440と「4冠」を視界に捉えた。
九州・熊本出身。年末年始にはいつも故郷に帰り、実家を堪能する。この日は育ててくれた両親へ、感謝のアーチを描いた。「父の日に打ててすごくうれしい。こんなに大きく育ててくれて感謝しかない」と笑顔だ。
広島の先発3本柱を粉砕し、今季最長の8連勝で貯金は「22」。順調にいけば、最短で26日に優勝マジックが点灯する。「この勝ちに、僕たちは全然満足せず、目の前の1試合を戦っている。来週もまた1試合1試合勝てるように」とは村上。慢心しない勝利への執念が、昨季の王者をさらに強くさせる。