西武・山川 日本選手最速200号 697戦目で到達!和製大砲「お母さんのおかげ」
「楽天0-2西武」(26日、楽天生命パーク宮城)
すぐに野手が打球を追うことを諦めた。もちろん、西武不動の4番・山川が放った打球だ。四回先頭の第2打席。早川が投じた変化球を巧みに捉えてはじき返した。右中間席で弾む先制23号ソロ。待望の節目の一打だ。
初出場から697試合目。田淵幸一と秋山幸二の714試合を更新する日本選手最速の200号到達だ。それでも「いや~めちゃくちゃ忘れてました」。ベースを回りながらベンチを見て「あ、そうだった」と思い出したという。
「30歳ですから。そりゃ最初から上にいる人よりも、ペースは早いと思いますよ」と希代の大砲。その類いまれなパワーは、女手一つで育ててくれた母・喜代子さんの後押しで身に付いた。
少年時代は「決して裕福ではなかった」と言う。山川が大量の白米を食べる横で、粗食で済ませていた母を思い出し「ここまで体がでかくなったのは本当にお母さんのおかげ。お金があったわけじゃないのに」と明かす。
旺盛な食欲を満たしてもらい、中学の3年間で体重は約50キロ増。“和製大砲”の礎ができた。六回には通算201号となる2打席連発の24号ソロを放ち、「すごくうれしい」と豪快に笑った山川。本拠地に母専用の年間シートを用意する孝行息子は、これからも母への感謝の気持ちを込めバットを振る。
◆通算200本塁打 西武・山川内野手が楽天生命パーク宮城で行われた楽天(11)戦の四回に、早川投手から右中間へ23号ソロを放って到達。プロ野球113人目。初本塁打は2014年9月15日の楽天戦で辛島投手から。