新庄ビッグボス「不思議の勝ち」で借金20阻止 押されっぱなしも「面白いね。野球は」
「日本ハム2-1オリックス」(1日、札幌ドーム)
恩師・野村克也氏の「勝ちに不思議の勝ちあり」のような勝利だった。投手陣は毎回走者を許しながら1失点。攻撃陣は少ない好機を生かし敵失にも乗じて2得点。押されっぱなし、でも勝ちは勝ち。日本ハム監督の新庄剛志ビッグボス(50)は「面白いね。野球は」と振り返った。
珍プレーは二回に起こった。1死一塁から清宮は右翼への大飛球に倒れたが、フェンスに当たってから杉本のグラブに収まっていた。「テクニックあるね、杉本君。全員だまされた?ま、いいんじゃない?勝ったから」と苦笑いだ。
試合前にはシーズン中としては異例の非公開走塁練習も行った。「選手が俳優になってもらわないといけない。ランナーで“この子、演技うまそうだな”って思ったらサインを出すし、“演技下手そうだな”って思ったら出せない」と新たな秘策を植え付けた。
打力の劣る現在のチームで1点を取る方法を模索し続ける。「ここぞっていうときに使う。見ててください。ああこれかって。これも失敗したら俺の責任なんで」と秘策成功を思い描いた。
弱者の兵法で勝ったこの日の1勝。「ホームでのゲーム、なかなかいい勝ち方すんのになんでビジターにいくと変わるのかなって。ちょっとそのへんは僕が勉強していきたいなと思います」。ある意味、理想的な勝利を成長材料にしていく。