「市船ソウル」で夏1勝 “神応援曲”選手後押し
「高校野球千葉大会・2回戦、市船橋4-0検見川」(12日、ZOZOマリンスタジアム)
“神応援曲”の「市船ソウル」に乗せられて、市船橋が初戦を突破した。3年ぶりに解禁されたスタンドでのブラスバンド応援で、同校吹奏楽部も奮闘。映画「20歳のソウル」のモデルとなった元市船橋吹奏楽部員・浅野大義さんが作った楽曲を演奏し、選手を後押しした。
吹奏楽部員は「市船として応援できてうれしい」と、同じフレーズを繰り返す旋律で選手の気持ちを高めた。五回までは両チーム無得点。だが六回、魂の演奏はやっと届いた。1死二塁で谷藤汰樹内野手(3年)が音楽に乗って左越えの先制適時打。均衡を破り流れをつかんだ。
七回無死一、三塁でも曲が流れたところで適時打が飛び出した。なおも1死二、三塁では片野優羽捕手(3年)が中犠飛を放ち、「打席に立って市船ソウルが流れるといい後押しになる。一回でも多く聞けるように戦っていきたい」。勝機を呼ぶメロディーとともに、さらなる高みを目指す。
◆映画「20歳のソウル」 今年5月に公開。市船橋で吹奏楽に打ち込み、20歳という若さで亡くなった浅野大義さんを描く。浅野さんは野球部のために応援歌「市船ソウル」を作曲。試合で演奏されると得点が生まれ、同曲は“神応援曲”と呼ばれるようになる。だが、浅野さんは大学進学後にがんに侵されていることが明らかになる。