「高校野球愛媛大会・３回戦、今治西４－２松山商」（１５日、坊っちゃんスタジアム）

　今治西は投打の軸が躍動し、第１シード・松山商を撃破。８強入りを果たした。

　初回、１死三塁から坂口拓人外野手（３年）の適時二塁打で先制すると、打席には４番・篠宮康輔内野手（３年）。真ん中低めの変化球を振り抜き、右翼スタンドにたたき込んだ。高校通算１６本目、坊っちゃんスタジアムでは初となる一発に笑顔を見せながら「１イニング、１球ごとにプレッシャーをかけてきて、春の王者の強さを感じた」と激闘を振り返った。

　投げては２年生エースの松田真拓投手が粘りに粘って９回６安打２失点。九回途中には両足がつりかけ、ベンチ裏で治療を受けたが、すぐにマウンドに戻り、痛みに耐えながらも最後まで投げ抜いた。強敵相手にこの日は内角を強気についた。「インコースを使って、いろいろ球種を使いながらタイミングを外していけたと思う」と、手応えを語った。

　新チーム結成から秋、春ともに地区予選で敗退し、悔しさを味わい続けてきた。仙波秀知監督（４４）は「この１年間、苦しい思いをしてきたかいがあった」と一息。次なる戦いに目を向けた。