広陵 サヨナラ発進 昨夏王者・広島新庄との激闘制した!

 「高校野球広島大会・2回戦、広陵4-3広島新庄」(16日、三次きんさいスタジアム)

 今春センバツに出場した広陵が初戦となる2回戦に臨み、昨年の覇者・広島新庄にサヨナラ勝ち。優勝候補対決を制し、4年ぶりの夏の甲子園へ弾みを付けた。3点を追う展開だったが、四回に内海優太外野手(3年)がソロを放ち、延長十回は松田啓杜内野手(3年)がサヨナラ適時打。広島新庄はあと一歩及ばなかった。

 打球が三遊間を抜けると、一塁側は歓喜に包まれた。ベンチを飛び出すナインからの祝福に笑顔がはじける。延長十回の熱戦に終止符を打ったのは、松田のバット。「ここまで来たら技術じゃないと思った」。殊勲の左前適時打で、昨年王者を撃破した。

 九回の攻撃で大山陽生捕手(3年)の足がつり、直後の守備から出場。打席前には中井哲之監督(60)から「気持ちで打ってこい」と背中を押された。

 三回に3点を先制される、苦しい展開。強打の攻撃陣も序盤は捉えた打球がフェンス手前で失速した。そんな重い空気が漂う中、3番・内海が四回先頭で右越えソロ。「押せ押せムードになったと思う」と、一振りで停滞ムードを打破した。

 レギュラー9人中5人が1、2年生。大会前のミーティングで、指揮官は「結果的に3年生が活躍しないと絶対に勝利はない。下級生を引っ張っていく動きをしなさい」とゲキを飛ばした。松田も内海も、胸に刻むのは「最後は気持ち」という教え。名門校で培った経験を夏の舞台で発揮し、チームを救った。

 ベンチ入り20人のうち、16人が出場した総力戦。中井監督は「130人の選手の中から選ばれた控え選手が、よく頑張ってくれた。一戦一戦、頑張ります」と結んだ。優勝候補の筆頭格が、最高のスタートを切った。

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