京都国際・森下瑠大 うれし涙の夏切符 コロナでセンバツ辞退を乗り越えた

 7回、追加点となる適時打を放った京都国際・森下(撮影・石井剣太郎)
 森下は投げても6回1失点と好投
 甲子園出場を決め喜ぶ京都国際ナイン
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 「高校野球京都大会・決勝、京都国際6-1龍谷大平安」(27日、わかさスタジアム京都)

 京都大会は、新型コロナウイルスの集団感染のためセンバツ出場を辞退した京都国際が、2年連続2度目の甲子園出場を決めた。プロ注目左腕・森下瑠大投手(3年)が6回を1失点の好投&逆転の決勝2ランと優勝に貢献し、聖地切符をつかみ取った。

 天に向かって、人さし指を突き上げた。ついに迎えた歓喜の瞬間。センバツ出場辞退、左肘痛の苦悩を乗り越えた森下の目に涙が光る。「センバツで甲子園の舞台に立てなくて、(夏は)絶対に立ちたいと思っていた。うれしくて自然と涙が出てきました」。苦楽を共にした仲間と喜びを分かち合った。

 勝てば甲子園出場が決まる決勝戦。「4番・投手」で今夏初の先発マウンドに上がった。初回、いきなり先頭打者本塁打を被弾して先制点を献上。それでも「こんなに楽しい試合は今までなかったので、自然と笑顔になった」と動じることは一切なかった。

 歓喜をたぐり寄せたのは森下のバット。1点を追う四回無死一塁の第2打席で、右中間芝生席へ決勝の逆転2ランを放った。高校通算21号。投げては6回4安打1失点で試合を作り、大黒柱として投打でチームを引っ張った。

 味わった悔しさを最後の夏に全てぶつけた。今春のセンバツをコロナ集団感染により出場辞退。「なんで自分たちがこうなるんだ。夏は死ぬ気で甲子園に行くと、チームでも頑張って練習してきた」と気持ちを切り替え、必死に前へと進んだ。

 全員でつかんだ2年連続2度目の優勝。念願の聖地を前に森下は「やっと自分たちの代で甲子園に立てるので、状態を万全にして、ピッチングでもバッティングでも暴れ回りたい」と甲子園のマウンドを思い浮かべ、目を輝かせた。

 ◆森下瑠大(もりした・りゅうだい)2004年9月19日生まれ。京都府出身。178センチ、75キロ。左投げ左打ち、投手。3歳から野球を始め、昭和小時代は昭和GUTS、南陵中時代は福知山ボーイズでプレー。京都国際では1年秋からベンチ入り。最速143キロ。球種はスライダー、カットボール、カーブ、チェンジアップ、スプリット、フォーク、ツーシーム。

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