二松学舎大付・辻大雅 投打で夏切符導いた!けが乗り越え初めて背負った「1」
「高校野球東東京大会・決勝、二松学舎大付5-1日体大荏原」(30日、神宮球場)
東東京大会決勝は、今春センバツに出場した二松学舎大付が日体大荏原を破って、2年連続5度目の甲子園出場を決めた。先発した左腕エース・辻大雅投手(3年)が6回0/3を5安打1失点。打っては2打点と投打で活躍した。けがを乗り越えて迎えた最後の夏に、3年間で初めてエースナンバーを背負って躍動。同校初となる3季連続の聖地へと導いた。
最後のアウトを取った二松学舎大付ナインは満点の笑顔でマウンドに集まった。人さし指を天高く突き上げ、喜びを爆発。同校初の3季連続となる聖地切符を手にした。
エース・辻が投打で躍動した。七回に連打で1点を失い降板したが、6回0/3を5安打1失点と好投。打っては2-0の六回1死二、三塁で「自分で打って楽にしたい」と左越え2点適時三塁打を放ち、ガッツポーズした。
「けがをしたときに1番を背負えるとは思ってなかったので、背負えたうれしさと甲子園に行けたうれしさがあります」
高1の3月に左肘を疲労骨折し、約1年間のリハビリ生活を送った。今年1月に投球を再開し、今春センバツでベンチ入り。春から夏にかけては「球威を増すため」と体重を4キロ増加させた。肘の痛みがなくなったこともあり、自己最速は12キロアップの143キロに。努力が認められ最後の夏に自身初のエースナンバーを勝ち取った。
昨夏の甲子園はスタンドで応援。チームは3回戦で当時2年生の森下擁する京都国際に敗れた。今夏も京都国際はすでに甲子園出場を決めており、左腕は「投げ合いたい気持ちはあります」と“リベンジ”に燃える。「最少失点で抑えれば打者陣が打ってくれる。自分の投球をするだけ」。聖地でも背中の「1」を輝かせる。
◆辻大雅(つじ・たいが)2004年8月29日生まれ、17歳。神奈川県藤沢市出身。183センチ、83キロ。左投げ左打ち。投手。5歳から野球を始め、小学1年からは村岡フェニックスでプレー。藤ケ岡中では湘南ボーイズに所属。二松学舎大付では3年春のセンバツからベンチ入り。遠投95メートル、50メートル走6秒。最速143キロ。