ソフトバンク2位浮上 藤本監督“緊急登板”の杉山を評価「投げさせてやりたかったけど」

 ソフトバンク・藤本監督
 楽天戦に先発した杉山
 9回から登板して楽天打線を3者凡退に仕留め、ポーズをとるソフトバンク・甲斐野(左)
3枚

 「ソフトバンク7-3楽天」(5日、ペイペイドーム)

 ソフトバンクが楽天を抜いて2位に浮上した。

 8投手が登板する執念の継投だった。先発の杉山は2-1とリードした五回表、1死から内野安打と四球を与え、前の打席でソロを浴びた4番・島内を迎えたところで降板した。勝利投手まであと2アウト。ベンチに戻ると珍しく感情をあらわにして悔しさを表現した。

 ただ、藤本監督は杉山に及第点を与えた。本来はこの日、千賀が先発する予定だった。しかし、4日にコロナ陽性が判明したことで杉山は急きょ先発に抜てきされた。しかも、通常ならば先発投手はチームと別行動で前日のうちに福岡に戻るが、緊急措置だったこともあり今朝の飛行機で帰福。先発投手では異例の「移動試合」に臨んでいた。

 「他の選手に聞いても腰や体が重いと言っていた。そういう中で投げてくれた。5回は投げさせてやりたかったけど、80球を超えていたし、走者が2人出たから。やっぱりゲームには勝たないといけない」(藤本監督)

 4回1/3を1失点。白星はつかなかったが、チームの勝利には間違いなく貢献した。今季ここまで1勝3敗で、試合前まで防御率7点台と振るわなかった右腕。不退転の覚悟で臨んだマウンドで見せた姿はチーム首脳陣の心を動かすものだった。

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