日本ハム・新庄Bボス 怒りのラオウなだめた 乱闘寸前も異例の謝罪「2回も当てたらダメ」
「オリックス3-1日本ハム」(6日、京セラドーム大阪)
一触即発。乱闘寸前。険悪ムードのスタジアムを明るい空気に変えたのは、日本ハム・新庄ビッグボスだった。
三回。先発の田中が杉本に2打席連続死球を与えた。鬼の形相で一歩、二歩とマウンドに向かうラオウ。両軍選手がベンチから飛び出す。杉本は怒りをこらえつつ一塁に向かったが、ビッグボスも一塁に向かった。
ボス「インコース、いかないと仕方ないから。悪いコトしたね」
杉本「あ、ビッグボスだ」
ボス「申し訳ない」
杉本「全然、全然大丈夫っすよ」
杉本はいつの間にか笑顔になっていた。騒然としていた場内からは拍手が起こった。
監督自身が選手に謝罪する、珍しいシーン。「2回も当てたらダメ。そりゃ、怒るわ。前回(7月19日対戦時)も当てているしね。ピッチャーの技術の問題」。非を認め自ら立った理由を明かした。
“和解”後には次打者・宗にも「また来るよ。ゴメンね、コントロール悪いから」と声を掛ける。宗からは「大丈夫っす」と笑いながら返された。
田中は宗を打ち取ったところで交代。「あんまり引きずってほしくないからね。左バッターにはそんなに悪くないから」。死球後即降板でなく、あえて1つアウトを取らせて、悪いイメージをぬぐい去る。杉本にも、田中にも見せたビッグボス流の配慮だった。