楽天 石井監督が延長十回の窮地で今季初めてマウンドへ「絶対負けちゃいけない試合」
「オリックス1-2楽天」(10日、京セラドーム大阪)
楽天が1点リードの延長十回。守護神・松井裕樹投手が、1死二塁にピンチを招いた場面。打者・吉田正を迎えたところで今季初めて、石井一久監督自らがマウンドに向かった。
「うちは松井を出している時点で、同点は考えられないんで、勝つか負けるかっていうところで、迷いはなくいった」
石井監督は、吉田正との勝負は避けることを自らの口で伝えに行ったのだった。
「今日は絶対負けちゃいけない試合というか、ここまでみんなで作り上げた試合で、そう簡単に逆転されるわけにはいかなかった」
必死につないだバトンだった。先発から5人の投手リレーで最少失点に抑えた。相手先発・山本には苦しめられたが、土壇場九回に平野から、岡島豪郎外野手が同点弾。延長十回には押し出しで勝ち越していた。
監督自らが立ち上がった大事な場面に、守護神は応えた。吉田正を申告敬遠し、1死一、二塁となったが、小田、宗と連続三振。激闘に終止符を打った。
「リリーフもすごい頑張ったし、いい試合だったと思います」。全員でつかんだ大きな1勝。頂点へ向けて、チームの勢いが加速しそうだ。