ヤクルト・村上100人斬りの42号 史上最年少150号あと4「必ず達成できる」
「ヤクルト4-2阪神」(17日、神宮球場)
手には確かな感触が残った。着弾点を見届ける前に、ヤクルト・村上宗隆内野手(22)はベンチを指さし歩き出す。確信の42号3ラン。「芯よりちょっと詰まりましたけど、いい角度で、いい押し込みができました」。主砲で決めた3連勝。勢い再加速で、再進撃だ。
仲間を救う一打となった。先発・高橋が2死満塁のピンチをしのいだ直後の攻撃だ。1死一、三塁を作ると、まずはサンタナが出陣。それでも空振り三振に斬って取られた。「本当に泣きそうな顔でベンチに帰ってきた」と4番は奮い立った。
その2球目。頭にはなかったという内角のツーシームをフルスイングで捉えると、打球は右翼席上段へ。本塁打を放った投手が通算100人目となる3ランで、今季104打点目。試合後には「泣きそうだったというのは、ジョークですね」とお立ち台の一幕を笑い、「でもサンタナには『ありがとう』って言われたので。打ててよかった」と胸をなで下ろした。
夢を乗せたアーチは、夏休みに訪れた多くの子どもたちを魅了する。16日に行われた月間MVPの表彰式では、背番号「55」のユニホームを着たプレゼンターの男の子にその場でサイン。皆が待つ次なる記録、史上最年少150本塁打までも残り4本となった。「自分のパフォーマンスをすれば、必ず達成できる」。村上が止まることはない。