今季限り引退発表の西武・内海 健在1回0封 4年ぶり中継ぎ投球術で魅せた
「西武3-5ソフトバンク」(17日、ベルーナドーム)
三塁側のブルペンからマウンドへ向かうベテラン左腕に、スタンドから大きな拍手が注がれた。前日に今季限りでの現役引退を発表した西武・内海。「今までにない拍手だった。スイッチが入った」と1軍では4年ぶりの中継ぎ登板だったが、その投球術は健在だった。
八回から3番手でマウンドに上がると、直球のスピードは140キロに満たなかったが、ツーシーム、チェンジアップ、スライダーなど多彩な変化球を駆使した。先頭の中村晃を投ゴロ、続く三森を119キロの低めスライダーで見逃し三振に仕留める。
2死から代打・松田に三塁内野安打を許したものの、最後は甲斐をスライダーで引っ掛けさせて三ゴロに封じた。熟練の技を随所に披露し「しっかり準備することは(若手に)見せられる。背伸びをせず、キャリアの全ての引き出しを開けて乗り越えていきたい」と気持ちを込めた。
優勝の2文字で花道を飾るために-。40歳を迎えた左腕が、チームのV奪回へ最後の力を振り絞る。