高松商・浅野vs近江・山田 勝つのはどっちだ 普段は“仲良し”も直接対決にメラメラ
全国高校野球選手権大会は18日に準々決勝4試合が行われる。注目は高校通算66本塁打を誇る高松商・浅野翔吾外野手(3年)と、センバツ準Vに輝いた近江のエース・山田陽翔投手(3年)が4強をかけて激突する第2試合。勝つのは世代No.1投手か、それとも打者か-。大会休養日となった17日、取材に応じた2人は激しく火花を散らした。
「世代No.1投手」を必ず打ってみせる。近江・山田との対戦を前に浅野は、静かに闘志を燃やした。「本当に世代No.1投手だと思っている。絶対に勝つつもりで、自分のスイングをしっかりしたい」。表情は穏やかだったが、「絶対に勝つ」の言葉に力を込めた。
攻略のカギは「積極性」だ。最速149キロの直球に多彩な変化球を誇る右腕に対し、浅野は「追い込まれたら不利になる」と予想。「(カウントが)ボール先行でも、ストライクがきたら積極的に。甘い球を一発で仕留められたら」と、少ないチャンスを逃さず好球必打を徹底する。
一方の山田も浅野への意識は隠さなかった。「まずは長打を許さないこと」と、一発への警戒を強めつつ「(浅野を)三振に取ることで、相手打線が勢いに乗ることはない」と、強気な姿勢を忘れない。「変化球とストレートをうまく使いながら」大会No.1スラッガーを抑え込む。
打撃でも負けるつもりはない。3回戦の海星戦で七回に満塁本塁打を放ち鮮烈な印象を残した山田。宿舎での仮眠から目覚めた瞬間、その光景を目にしたという浅野は「やっぱりさすが。完全に目が覚めました」と、決意を新たにした。
昨夏から連絡を取り合い、開会式では対戦を誓っていた2人。山田は浅野を「優しい人」と評すなど仲は良いが、勝負となれば別。甲子園の舞台で最高の勝負を繰り広げる。