失策急増の今夏の甲子園 全41試合で計125失策…その背景にコロナ禍

 8回、ゴロをはじく九州学院・瀬井=8月16日
 5回表、二松学舎大付・瀬谷が二盗、社の送球乱れを呼び、一気に三進に成功した=8月14日
 八戸学院光星・佐藤は打球をファンブル。適時失策となる=8月12日
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 夏の甲子園大会は16日までに3回戦までが終了した。酷暑の中、繰り広げられている熱い戦い。ただ、気になったのは守備の乱れだ。「野球にエラーはつきもの」というが、何気ないゴロをはじいたり、送球ミスが目立つ。ここまで全41試合で計125失策。無失策試合は天理-山梨学院、日大三-聖光学院、横浜-聖光学院の3試合のみだった。

 コロナ禍のため中止となった第102回大会(20年)を除く直近の5大会と比較しても、今大会の失策数は多い。3回戦を終えた時点で第99回大会(17年)は98個、記念大会で試合数が多かった第100回大会(18年)は109個、第101回大会(19年)は96個、第103回大会(21年)は89個。数字を見ても多いのが分かる。

 なぜ失策が多いのか-。今大会に出場している選手は、入学直後からコロナ禍で部活動の制限を最も受けてきた学年だ。大阪桐蔭・西谷浩一監督(52)は以前「新型コロナウイルスの影響もあって、基礎練習というものがなかなかできていなかった世代」と話していた。活動規制などもあり、練習に励んだ時間は過去に比べても圧倒的に少ない。

 休養日を挟み、18日に準々決勝が行われる夏の甲子園。1試合ごとに成長する姿を見せる球児たちの奮闘に、期待が高まる。(デイリースポーツ・井上慎也)

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