2年連続4強の近江・多賀監督、死闘に「想像を超えた試合」浅野申告敬遠は「采配ミス」も選手に感謝

7回、申告敬遠で一塁に進む高松商・浅野翔吾。投手・近江・山田陽翔(撮影・高部洋祐)
4回、高松商・久保慶太郎の二盗を阻止する近江・大橋大翔(撮影・高部洋祐)
5回、勝ち越し適時打を放つ近江・大橋大翔(撮影・高部洋祐)
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 「全国高校野球選手権・準々決勝、近江7-6高松商」(18日、甲子園球場)

 近江(滋賀)が激闘を制し、2年連続のベスト4進出を決めた。2番手・星野が、エース山田が八回途中に降板するアクシデントを救った。

 近江は初回から3イニング連続で小刻みに加点。送りバントで走者を進め、適時打や犠飛で走者を返した。六回には山田がこの日2本目の左適時打で5点目を挙げた。勝ち越された七回には相手のミスに乗じて追いつき、3番・中瀬の左前打で勝ち越した。

 激闘を制した近江の多賀監督は「いやもう本当に1点差のこういうゲームになると想定していたが、想定以上のすごい試合。選手1人1人に感謝しかない」と、振り返った。

 指揮官自身が弱気になったところもあったという。2点リードで迎えた七回の守備で、1死一、二塁の場面で高松商のスラッガー1番・浅野を迎えたが、多賀監督の指示で申告敬遠で満塁策を取ったが、その後、エース山田が2本の適時打と押し出し死球で逆転された。「私自身が本当に追い越されたら負けかなというそんな弱気な気持ちになるゲームだった。采配ミスもありました。浅野君を歩かせた場面。私の判断で歩かせたが、結果的にああいう形になった。私のミスだと思っていた」。それでも選手達がその直後に再逆転。「よく取り返してくれた」と感謝した。

 この日は63歳の誕生日。アルプスから「ハッピーバースデー」が流れるシーンもあった。エース山田陽翔投手(3年)は7回1/3、136球を投げ、9安打6失点10奪三振だった。試合後、山田はウイニングボールを多賀監督に渡した。再び死闘を振り返り「今日は終盤のせめぎあいになると予測していたが、本当にこんなすごいゲームになるとは。想像を超えました」と、噛み締めた。

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