「全国高校野球選手権・準々決勝、近江７－６高松商」（１８日、甲子園球場）

　高松商（香川）が近江（滋賀）に敗れ、準々決勝で姿を消した。ドラフト候補・浅野翔吾外野手（３年）は三回に中越え同点２ランを放つなど大暴れ。３安打１申告敬遠だった。また、試合後にはプロ志望届提出を明言した。

　浅野は初回の第１打席、アルプスから“魔曲”「プリティフライ」が流れる中、フルカウントから、１３３キロの変化球を左前へ。俊足を飛ばし、ヘッドスライディングで二塁に到達すると、高々と右手を突き上げた。後続が倒れ先制点には至らなかったが、いきなり甲子園のボルテージを上昇させた。

　さらに三回、１死一塁の第２打席、カウント１－１からの真ん中１４６キロ直球をバックスクリーンへ運ぶ同点２ラン。五回にも安打を放った。

　２点を追う七回には、申告故意四球。続く井桜、渡辺の連続適時打と押し出し死球で一時は逆転したが、届かなかった。

　試合後は涙こそなかったが、整列時には悔しさをこらえるように、唇をかんだ浅野。近江のエース山田との対戦は「なかなかああいういい投手とは対戦できないので、１打席１打席をしっかりやろうと。めちゃくちゃ楽しかったです」と振り返り、本塁打については「完璧でした」。また申告故意四球については「ランナー一、二塁で山田投手だったので、ないかなと思っていたので、ビックリした。最後まで山田投手と対戦したかったなと思ってました」と話した。