“ミラクル”下関国際、近江・山田の「魂のピッチング」を攻略 指揮官「甲子園が成長させてくれている」

6回、勝ち越しを喜ぶ下関国際ナイン(撮影・高部洋祐)
8回、スクイズを決め、一塁へ走り出す下関国際・赤瀬健心(撮影・伊藤笙子)
2回途中から2番手で登板する下関国際・仲井(撮影・北村雅宏)
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 「全国高校野球選手権・準決勝、下関国際8-2近江」(20日、甲子園球場)

 下関国際が近江に競り勝ち、初の決勝進出を決めた。山口県勢としては宇部商以来37年ぶり。仙台育英との決勝(22日)では初優勝、山口県勢としては、1958年の柳井高以来64年ぶり2度目の優勝を狙う。

 下関国際は1点リードで迎えた二回に先発の古賀が2四球を与え、無死一、二塁のピンチを招いたところで、早くも大阪桐蔭戦で好リリーフをみせた仲井に継投。ここを無失点で切り抜け、流れを掴んだ。

 2-2の同点で迎えた六回、2四球などで1死満塁とし7番・森が右へ勝ち越し2点二塁打を放った。さらに七回には連打で無死一、三塁と攻め、3番・仲井が中犠飛。八回にも3点を加え、一気に試合を決めた。

 試合後、坂原監督は「仲井の投球が流れを引き寄せた。(二回での継投は)リードされたくない思いがあった。仲井の持ち味はピンチでの気持ちの強さ。よく投げてくれた」と、勝負の分岐点を振り返った。

 打線は近江の“鉄腕”山田を攻略。「近江高校の山田投手が魂でピッチングしていた。食らいついていくだけでした。この大舞台が、甲子園という舞台が大きく成長させてくれている」と、選手達を称えた。

 下関国際は準々決勝で春夏連覇を狙った“大本命”の大阪桐蔭を死闘の末撃破。選抜準Vの近江も破り、“ミラクル”ぶりに注目が集まっている。立役者の仲井は「決勝、そこで勝たないとここまできた意味がない。絶対勝って優勝したい」と、気持ちを高ぶらせた。

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