西武・森 先制呼び込む今季初の犠打 「サインではありませんでした」

 「ロッテ4-5西武」(23日、ZOZOマリンスタジアム)

 強打の男が、チームのために迷いなくバットを横に傾けた。初回無死一、二塁。西武の3番打者・森友哉捕手(27)が石川の初球高めシンカーにバントを試みた。見事に捕手の前に転がして1死二、三塁と好機を広げ、呉念庭の先制V打となる2点適時打を呼び込んだ。

 「あれはサインではありませんでしたが、どうしても1点がほしかった。一、二塁になった時点でバントしようと決めていた。ここ最近ゲッツーも多かったので」。今季初でプロ通算5度目の犠打。最近の傾向も踏まえた冷静な決断だった。

 チームは敵地6連戦の初戦を奪い、首位をキープした。森も犠打後は2安打と状態は良好だ。混戦のV戦線で攻守の要を担う男は「しんどいっす」と言いながらも、価値ある白星に笑みを浮かべた。

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