ソフトバンク・千賀にメジャー8球団熱視線 今季中にも海外FA取得 7年連続2桁星も王手

 日本ハム打線を封じる千賀(撮影・中島達哉)
 試合を視察するメジャーリーグのスカウトら
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 「日本ハム0-6ソフトバンク」(28日、札幌ドーム)

 1カ月のブランクをまるで感じさせなかった。2点リードの六回、ソフトバンクの千賀が杉谷と上川畑を連続三振に仕留めると、好打者の近藤もスライダーで中飛に打ち取って「お役御免」となった。新型コロナ感染からの1軍復帰登板には80球の球数制限がかけられていたが、76球で6回を投げ切り、4安打無失点で今季9勝目を挙げた。

 7月29日の西武戦に先発後、新型コロナの陽性判定を受けた。一時は40度近くまで発熱。体を動かし始めてからわずか10日でこの日の登板を迎えたが、それでも最速159キロを計測した。今季中にも海外FA権の資格取得条件を満たす右腕にとってはメジャー挑戦も大きな夢。スタンドからメジャー8球団のスカウト、関係者が熱視線を送る中、代名詞のフォークボールを軸に9奪三振の好投を見せ「ゼロでいきたいと思っていたので良かった」と息をついた。

 チーム34年ぶりとなる“エースの勲章”にも王手をかけた。2016年から続く2桁勝利まであと1勝。7年連続となれば、南海時代の1982~88年に山内孝徳が記録して以来となる。「そこは一つクリアしたいポイント。次も頑張りたい」と、快挙達成に意気込んだ。

 2位西武とのデッドヒートが続く中、3カード連続の勝ち越しで、チームは貯金を再び「10」に乗せた。自身だけでなく、チームも勢いづける投球。それがエースの役目だ。

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