ロッテ・荻野 球団史上最年長1000安打達成 「今が全盛期」ファンから言われる若さの秘けつ

 ロッテ・荻野貴司外野手(36)が8月10日・ソフトバンク戦でレロン・リー氏の35歳6カ月を超える36歳9カ月での球団史上最年長1000安打に到達した。35歳の昨季には初の最多安打と盗塁王を獲得するなど、年を重ねるごとに打撃、走塁は進化を重ねる。チーム最年長ながら、SNSで「今が全盛期」とファンから言われる若さの秘けつを聞いた。

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 ベテランの域に入っている荻野は衰えるどころか、年を重ねるごとに生き生きとしたプレーを見せる。入団直後は大けがで離脱することが多かったが、35歳の昨季、初のフル出場を果たし、打撃タイトル2つを獲得した。36歳シーズンの今季は、打率3割をキープし、8月10日・ソフトバンク戦で史上313人目の1000安打に到達した。

 「球団最年長というのは喜んでいいのか分からないですけどね(笑)。いろいろ悩んだり、なかなかうまくいかないことが多いですけど、ケガをしていた時よりも、野球をして悩んでいる方が幸せだなと思っています」。グラウンドに立つことに喜びを感じている。

 SNS上では、“若返っている”“今が全盛期”などと声が上がる。周囲からは若く見られるが、本人は毎日が必死だという。「野球をしているとき以外は、普段は動けていないんですよ。野球をしている時にアドレナリンがでて、動けている感じです」と笑う。

 老体にムチを打っているわけではないが、準備に対する心構え、練習への取り組み方がここ3年前から変わってきたと振り返る。「今は試合にしっかり合わせる感じで練習量を若い時より減らしています。『これをやらなきゃ』ということを決めないようにして、その場、その場で必要なことをやろうと」。かつての練習の虫は休む時は、割り切ってしっかり休む。エネルギーの浪費を避け、余分な体力は使わないことがスピード、パワーを失わない秘けつだ。

 プロ入り後、励みにもなった人物がいる。同郷奈良県出身でご近所の先輩、巨人・亀井善行コーチだ。自身より遅い37歳11カ月で1000安打に到達。「亀井さんもケガもあった方ですが、よくグラウンドでは『ケガするなよ。頑張れよ!』と声をかけていただきました」。試合で会えば励ましてくれる郷土の先輩に感謝する。

 最年長ながら、チームに欠かせない存在。「何歳までやろうとか、決めてはいないですけど、体が元気なうちは現役でやりたいですね」。中高年の励みにもなるべく、全力でプレーする。(デイリースポーツ・水足丈夫)

 ◆荻野貴司(おぎの・たかし)1985年10月21日生まれ、36歳。奈良県出身。172センチ、75キロ。右投げ右打ち。外野手。背番号0。郡山高-関学大-トヨタ自動車を経て09年ドラフト1巡目で入団。19年ベストナイン、19、21年ゴールデングラブ賞。21年は最多安打と盗塁王を獲得し初の全試合出場。

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