「西武４－６楽天」（１９日、ベルーナドーム）

　西武・内海哲也投手が引退セレモニーで涙を流した。

　試合後にファンの前でマイクに立ち、西武、この日の相手だった楽天、ファンに感謝。その途中、ベンチに残ってセレモニーを見ていた楽天・炭谷にも言葉を送った。

　１８年オフ、炭谷が巨人にＦＡ移籍した際の人的補償で西武へ加入。当時は〝巨人の顔〟が移籍することでファンの間で波紋も呼んだが、内海は「残って頂いている炭谷選手、４年前、ライオンズに移籍するとき『すみません』と謝ってくれましたが、この４年間で本当に素晴らしい経験ができました。ありがとうございます。でも、東京ドームで打たれたホームランは忘れません。まだまだ野球人生は続くと思います。これからも頑張って下さい。応援してます」と、ジョークも交える気遣いをみせた。炭谷は丁寧に頭を下げ、スピーチ後は握手も交わした。

　内海はこの日の引退登板では楽天の１番・山崎に５球全て直球勝負で二ゴロに仕留め、１９年間の現役生活に幕を閉じた。

　引退セレモニーでは辻監督以下、コーチ、選手がベンチ前に整列。敦賀気比・東監督、巨人時代の先輩、阿部コーチや高橋尚成氏がビデオメッセージを送り、巨人時代に監督、選手の間柄だった高橋由伸氏や堀内恒夫氏から花束を渡された。客席では多くの西武ファンが残り、巨人のユニホームを着たファンも最後の姿を見守った。