巨人・ポランコは「もう一年見たい選手」内田順三氏の評価と課題解説
巨人は18日のDeNA戦に敗れ、2年連続でV逸が確定した。CSへ向けた戦いにも注目が集まるが、今季打率・242、23本塁打、56打点のグレゴリー・ポランコ外野手(31)の働きをどう評価するか。デイリースポーツ・ウェブ評論家の内田順三氏に聞いた。
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ポランコに対し、チームがどういう評価をして、何を求めていたのかという点で考えると、おそらく本塁打と長打力に期待していたはず。そう考えると、23本は年俸(推定2億5000万円)を考えると物足りなく感じるかもしれない。
ただ、球界全体を見て、同僚のウォーカーは彼と同じ本塁打数だが、それ以上は誰もいいない。これは、各球団のスカウティングがうまくいかなかったのか、日本のレベルが上がっているからなのかは分からないが、右左で20発以上の助っ人を連れてきたというのは評価できるんじゃないかな。
技術的なことを言えば、ポランコはテークバックを取った時に右肩をベースの上に落とし、そこから起き上がろうとする無駄な動きがあるもんだから、ベルトから上のボールがファウルか空振りになりやすい。右肩が真っすぐ入ったときには逆方向にもいい打球が飛んでいるから、この無駄な動きがなくなればミスショットも減って、打率も上がると思う。選球眼が悪く、空振りも多い選手だが、半歩ベースから下がって懐を広く構えるなどの工夫をするなりして、見切りの崩れを改良すればもっと良くなるでしょう。
これはウォーカーにも言えるけど、打てば明るくはしゃいでいるし、チームにいて陽の存在だよね。ともに守備はもうひとつだが、足も遅くはない。相手目線で見ても、右左で脅威な存在だとは思う。
ポランコは年俸がネックになるのかもしれないが、来年、投手に慣れればもっとやるんじゃないかという期待感もあるから、もう一年どういう変化があるのか見てみたい選手だね。