佐々木麟太郎3の3で今夏王者・一関学院打破 花巻東が県大会4強進出
「秋季高校野球岩手大会・準々決勝、花巻東6-2一関学院」(21日、岩手県営野球場)
花巻東が今夏の甲子園に出場した一関学院を破り、4強入りした。大阪桐蔭時代の中田翔(巨人)に並ぶ87本塁打を誇る主将の佐々木麟太郎内野手(2年)は、「3番・一塁」で先発出場。3打数3安打1死球1打点と全打席で出塁し、バットでチームをけん引した。
佐々木のバットが火を噴いた。今夏の岩手王者を撃破し、2年連続センバツ出場へ一歩前進。県大会本戦前に中田(巨人)が記録していた高校通算87号に並び、この日も一発に期待がかかったが、つなぐ打撃で貢献した。
「自分の攻撃スタイルもある中で、打線に絡むのも大事。自分の武器もあるけど、今日みたいな強い打球も意識しながら、バッターでオールラウンダーを目指していきたい」
遊撃手が二塁ベースのうしろ、左翼手が中堅寄りを守る〝麟太郎シフト〟も、持ち前の打撃センスで対応した。1-0の三回2死二塁では左翼へ適時二塁打を放ち、1点を追加。同点の八回は先頭で左前打を放ち、この回一挙4得点の起点に。勝ち越しの本塁を踏み、雄たけびをあげた。
新チームでは主将に就任。「声だけは止めないのがキャプテンの責任。1年生から使ってもらった経験を生かして、声でみんなをリードしていきたい」。守備中はもちろん、打席に入る前、塁上でも、一人一人に声をかけ続けた。
次戦は、東北大会への切符をかけて盛岡大付と対戦。来春のセンバツ出場には東北大会出場が最低条件となるが、「次の一戦勝つことを考えて先は見ずにプレーしていきたい」。主将として、主砲として、チームを勝利へ導く。