元ロッテ・村田兆治容疑者 暴行疑いで現行犯逮捕 羽田空港保安検査場で女性検査員に
羽田空港の保安検査場の女性検査員に、肩を手で押すなどの暴行を加えたとして、警視庁東京空港署は23日、暴行の疑いで、元プロ野球選手の村田兆治容疑者(72)を現行犯逮捕した。「肩を押していない」と容疑を否認している。
逮捕容疑は23日午後、羽田空港第1ターミナル北ウイングの保安検査場で、30代の女性検査員の左肩を右手で押すなどした疑い。署によると、検査員にけがはなかった。村田容疑者は保安検査場の金属探知機に何度も引っかかっていた。
空港関係者によると、携帯電話を手にしていたため、金属探知機が反応したとみられる。空港職員は「保安検査場の前にある空港出口を出た時に、男の方が警察の方に取り調べのようなものを受けて、そのまま連行されていくのは見ました」と証言。直後、空港内に騒然とした様子などはなかったという。
村田容疑者は25日に北海道芦別市の芦別市民球場で行われる野球イベントに参加予定で、主催者は「対応を検討中」としている。〝マサカリ投法〟と称されたダイナミックな投球フォームから繰り出される力強いストレートを武器に、ロッテ一筋で通算215勝をマークして名球会入り。2005年には野球殿堂入りを果たした。近年は野球振興活動を中心に、精力的な活動を行っていた。
◆村田兆治(むらた・ちょうじ)1949年11月27日生まれ、72歳。広島県出身。現役時代は右投げ右打ちの投手。福山電波工(現近大福山)から67年度ドラフト1位で東京(現ロッテ)入団。「マサカリ投法」と呼ばれた独特の投球フォームで75~76年に2年連続で最優秀防御率。81年には最多勝とベストナインを獲得。
83年に痛めた右肘の手術(トミー・ジョン手術)を受けたが、85年に17勝を挙げカムバック賞を受賞。89年には3回目の最優秀防御率。90年限りで現役引退。最多奪三振4回、最多セーブ1回。通算成績は604試合215勝177敗33セーブ、防御率3・24。148暴投はプロ野球歴代1位。2005年野球殿堂入り。