小松が夏Vの帝京五に逆転勝ちで8強入り 4番・薬師神が兄の思い胸に躍動 愛媛大会
「秋季高校野球愛媛大会・1回戦、小松8-5帝京五」(24日、西条ひうち球場)
小松が3点差の八回に一挙6点を猛攻を見せ、逆転勝ちで8強に進出した。
4番が試合を決めた。2点を返してなおも1死一、二塁のチャンス。薬師神克弥内野手(1年)は初球、真ん中付近の甘いボールを捉えた。中堅の頭上を越える逆転の2点適時二塁打を放ち、二塁上で力強く拳を掲げた。「あそこで打ってこその4番。前のバッターも歩かされていたので、やってやると思っていた」と、1年生ながら4番を任される重圧を力に変えた。
この夏は大会初戦の直前で出場を辞退し、3年生は1試合も戦うことなく引退。薬師神の2つ上の兄・嘉弥外野手(3年)もメンバー入りしていた。「お兄ちゃんの分も頑張ろう」と「お兄ちゃんに負けていられない」という、2つの思いが薬師神を突き動かす。
今治西を率いて春の甲子園4強を2度経験している宇佐美秀文監督(64)は試合前に「相手に向かっていかないかん」と、ナインに気合を注入。その言葉を受けて、帝京五の甲子園を経験したバッテリーを攻略したナインは、2年ぶりの四国大会出場を目指す。