ヤクルト連覇王手 雷雨でセ最長開始90分遅れも一丸M2 村上56号お預けでも8得点
「ヤクルト8-1DeNA」(24日、神宮球場)
一丸で乗り越えつかんだ感謝の白星だ。神宮を雷雨が襲い、セ・リーグ最遅の1時間30分遅れで始まった天王山。ヤクルト・高津臣吾監督(53)がナインらに言葉をかけた。「今日は投打共に立ち上がりを意識して入っていこう」。3戦ぶりの勝利で29年ぶりのリーグ連覇へ王手だ。
雨の神宮で、何度も傘が舞った。初回は塩見&山崎の俊足コンビで先制点を奪う。二回はオスナが23日から続く2打席連発の18号ソロ。三回は宮本の適時打などで効果的に得点を重ねた。
気迫と、勝利への執念が勝った。日本選手最多56号に期待がかかる村上はこの日もノーアーチに終わったが、五回1死一塁から右中間を切り裂く二塁打でチャンスメークした。
直近8試合で3安打目。この日も三回1死二、三塁で申告敬遠され、95年のオマリーを抜いて球団歴代1位となる24敬遠に。厳しいコースを攻められている状況は変わらない。それでもチームが勝利し、最後は笑顔でハイタッチの輪に加わった。
仲間の一打に喜び、ベンチでは主砲に笑顔も戻った。高津監督も「勝ったからいいんじゃない?と、思っていると思う」と気持ちをおもんぱかった。そして「今日チームが勝てたことが1番だと思っているかな」と笑顔で話した。
チケット完売で迎えた天王山。霧雨のような強い雨が降り注いだが、燕党は最後まで見守った。指揮官は試合開催へ尽力した球団職員にも感謝。「遅れてでもプレーボールがかかったのは本当に感謝。勝つ試合が見せられたのは、いい1日でした」。さぁ、いこう。25日は優勝マジック2で2位・DeNAと直接対決。連覇はもう、目前だ。
◆セ最長の試合開始遅れ ヤクルト-DeNA戦(23)(神宮)は午後6時予定の試合開始が降雨のため1時間半遅れの同7時半にずれこんだ。1時間半の試合遅れは、2007年9月24日の広島-ヤクルト戦(24)(広島)の1時間29分を更新するセ・リーグ最長。