ソフトバンク・松田宣浩 退団決断でも仲間に配慮 らしさ貫く「雰囲気を悪くしてはいけない」

 ソフトバンク・松田宣浩内野手(39)が28日、球団から来季の契約を結ばないと通達されたことを受け、ペイペイドームで退団会見を行った。

 プロ17年目の松田はスーツ姿で登場し、「たくさんの人に支えられ、ホークスでプレーできました。17年間、感謝の気持ちでいっぱいです」とあいさつ。現役続行を模索し、今後は他球団への移籍を模索する。

 レギュラーとしてだけでなく、元気印のムードメーカー、精神的支柱としてけん引してきた松田。最後までチームへの雰囲気の影響を口にし、らしさがのぞいだ。退団の経緯について「9月に1軍登録抹消の前日、球団の方から来季の構想外と聞きました。自分としてはまだまだ1軍の力になりたい思いがあったが、モヤモヤした気持ち、中途半端な気持ちで戦うのはチームメートに迷惑がかかる」として、翌日に藤本監督と話し合い、ファームへ行った。

 その後、調整するなかで現役続行を決断したが、退団についても「ペナントレースの真っ最中。チームの雰囲気を悪くしてはいけないということで、ごく一部の方にだけ伝えました」と、配慮を忘れなかった。「野球がまだまだ大好き。まだまだ体が元気」として、今後は10月1日にファームでソフトバンクの選手として最後のプレーを見せ、移籍先を模索する。

 32本塁打を放った18年にはベストナインに輝くなど長くソフトバンクの顔、球界を代表する選手としてけん引してきたが、今季は世代交代を掲げるチームで出場機会が減少。43試合で本塁打はなく、打率・204。8日に出場選手登録を外れた。

 「熱男」と叫ぶパフォーマンスなど、ムードメーカーとしてもチームを支え、ファンの人気を集めた。通算成績は1910試合で1831安打、301本塁打、打率・265。

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