ヤクルト・坂口智隆、引退試合で安打 鮮やか流し打ち さらば最後の近鉄戦士 内川とともに涙

 4回、最後の守備位置について交代、村上と抱き合って感極まる坂口(撮影・金田祐二)
 ファンに感謝する坂口(撮影・金田祐二)
 1回、引退試合で安打を放つ坂口(撮影・高石航平)
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 「ヤクルト-DeNA」(3日、神宮球場)

 今季限りでの現役引退を表明した、ヤクルトの坂口智隆外野手(38)が、「2番・右翼」でスタメン出場し、初回の第1打席で華麗な流し打ちで左前打。1526本目のヒットを放った。第2打席はバランスを崩すほどのスイングをみせ、最後は遊飛に倒れた。背番号「42」のユニホームを着たファンが数多く駆けつけた中、降り注ぐ万雷の拍手に応えながら、最後の近鉄戦士が最後のプレーを終えた。ベンチでは、同じく引退試合の内川が最終打席で適時二塁打を放ち涙を流す姿を見届けると、坂口も涙を流した。

 2003年に近鉄に入団し、オリックスを経て、16年にヤクルトに移籍。けがに苦しんだ時期もあったが、20年間にわたり、プロの世界で奮闘を続けてきた。NPBでは04年に消滅した、近鉄バファローズの最後の現役選手でもあった。

 山あり、谷ありの、野球人生だった。何度もけがに泣き、「好きだったものでお金を稼ぐのはこんなに苦しいものなのかと。そう素直に思った」と笑う。それでも、「苦しくてもやっぱり野球が好きという気持ちはなくならなかった。けがして1軍に帰ってくる時は、その度その度、大きな声援に触れる景色というのは本当に忘れられない」。ファンの力が原動力だった。

 支え続けてくれた仲間へ。「その人たちのために長くやろうとか、絶対に復活して活躍してやろうとか、そういうのを思わせてくれた。仲間のために頑張ろうとやってきた。ありがたい存在でした」。涙ながらに思いを明かした坂口。抱えきれないほどの感謝を胸に刻み、大切な仲間が見守る中で、静かにピリオドを打つ。

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