ルーキーが大舞台で快挙に挑む。ヤクルトのドラフト１位・山下輝投手（２３）が２４日、神宮外苑のコブシ球場で調整を行った。２７日の日本シリーズ第５戦（京セラ）に先発濃厚の左腕は、球団新人初の日本シリーズ勝利投手を目指す。

　オリックス打線封じへ、“新球”ワンシームが武器になる。プロ初勝利を挙げた９月３０日の広島戦から投げ始めた新球種。初勝利以降、試合での登板はなかったが、シート打撃に２度登板し、「右にも左にも今のところ使えそうだなというのは感じている」と精度に磨きをかけた。

　この日の練習前には石川から「こんな経験は１年目からできないぞ。もう楽しく思いっきり投げるだけだぞ」と言葉を掛けられた。１９歳年上の大ベテランからのエールも大きな力になる。チームが２５、２６日に連勝すれば、日本一が懸かる一戦での登板となる。「持てる力を出し切るだけだなと思う」と山下。大一番でも新人らしくがむしゃらに腕を振るだけだ。