「東京六大学野球、早大５－４慶大」（５日、神宮球場）

　早大がサヨナラ勝ちで先勝した。西武ドラフト１位の蛭間拓哉外野手（４年・浦和学院）が今季１号となる２ランを含む４打数３安打２打点と大活躍。ドラフト指名後初の試合で大暴れした。

　早慶戦でさすがの勝負強さを見せた。１－０の六回１死二塁で蛭間がバックスクリーンへ今季１号となる豪快な２ラン。早慶戦通算５本目は貴重な追加点となり、「あの場面で打てたのは自信になった」とはにかんだ。同点の八回には二死から中越え三塁打を放ちチャンスメーク。得点にはつながらなかったが打線を鼓舞し、九回裏のサヨナラ勝ちへ流れをつないだ。

　今季はこの試合まで打率１割台と苦しんでおり、「ふがいなくて申し訳なかった」と蛭間。この試合に向けては「（前の試合から）３週間あったので、イメージトレーニングをして、慶大の投手が増居で来るとわかっていたので、どうやって増居を打つか、イメージしながらデータを見たり、タイミングを合わせたりしていた。それが結果に出た」と準備してきた。

　ドラフト指名後初のリーグ戦でチームをけん引し、「ドラフト後というのはあまり考えていなくて、とにかく早慶戦で勝ちたい思いしかなかった」。勝ち点を獲得して大学野球に幕を閉じるべく「なんとか明日勝って集大成として頑張っていきたい」と力を込めた。