日本ハム新球場 特例で来季使用OK 球団社長謝罪、来オフ以降の改修計画提示
日本野球機構(NPB)と12球団は14日、臨時12球団代表者会議を開き、日本ハムが北海道・北広島市に建設中の新球場「エスコンフィールド北海道」が、公認野球規則に定める規定を満たしていない問題について協議。日本ハム側が今回の件について謝罪した上で23年オフ以降での改修計画案を提示し、来季の公式戦での新球場使用が特例で認められることになった。
新球場問題は一応の解決を見た形となった。会議冒頭で日本ハム・川村球団社長が経緯を説明し、NPBへの報告が不十分であったこと謝罪。その上で、23年オフから野球規則に沿った構造への改修工事案を提出した。
日本ハムの対応を受けて12球団が協議。NPB・井原事務局長は「現行ルールに違反した事例であるが、改修計画の実施方針を確認した上で、来季は現在の建造のまま公式戦での使用を認めることで意見が一致した」とし、来季は特例として、現状のまま公式戦が行われる運びとなった。
公認野球規則では本塁からバックネットまでの距離は60フィート(18・288メートル)以上が必要と明記しているのに対し、新球場は約15メートルしかなく、7日の実行委員会で他球団が指摘。規則に反した建造物での公式戦開催について、議論が紛糾した。
ただ、来年3月の開業へ約95%の工事が終了済み。日本ハムは現状の検討案として23年オフ、24年オフでの改修計画を提示し、野球規則に沿った構造とすることで、事態収拾を図ることになった。
この日は野球規則改訂などの話までは至らなかったが「(今後に)議論は起きると思う」と井原事務局長。球場の臨場感を求める中でわずかなミスから問題に発展した今回の件を受け、同様の問題防止へ対策が検討される可能性を示唆した。