仙台育英が劇的すぎるサヨナラ劇 4番斎藤“死ぬ気”で決めた 4点差を一気逆転
「明治神宮大会・高校の部・2回戦、仙台育英5-4沖縄尚学」(19日、神宮球場)
今夏の甲子園で優勝した仙台育英は、九回に4点差をひっくり返す逆転サヨナラ勝ちで準決勝進出。サヨナラの走者が本塁を踏むと、三塁ベンチが沸き上がった。4点を追う九回、同点に追いついてなおも1死二塁。4打数無安打だった4番・斎藤陽外野手(2年)が「この打席で打たないと死んじゃうんじゃないかという気持ちで入った」と変化球を中前にはじき返し、試合を決めた。
全員でつかんだ勝利だ。九回、3番・湯浅の2点適時打などで同点とし、斎藤陽が打席に。直前に主将・山田から「笑顔で自分らしく」と伝令で声をかけられ、「その一言に助けられた」と本来の打撃を取り戻した。自慢の投手陣による継投は12安打4失点と苦しんだが、打者陣が奮闘。須江航監督(39)は「投手がうまくいかない時にひっくり返せたのはチームの成長を感じる」と目を細めた。
今大会で優勝すれば、東北が来春センバツの神宮大会枠を得られる。「夏以降、東北の高校野球が伸び盛りだと感じている。1校でも多く東北の学校がセンバツに出場できるようになんとか1枠持ち帰りたい」と指揮官。秋の頂点をつかみ取り、東北勢にさらに勢いをもたらす。