元世界の盗塁王・福本豊さん 身体障害者野球教室で指導「逆にエネルギーもらった」
日本身体障害者野球連盟と、障害者野球がテーマの映画「4アウト」実行委員会は27日、兵庫県たつの市の兵庫県立播磨特別支援学校グラウンドで身体障害者向けの野球教室(神戸新聞、デイリースポーツ特別協賛)を開催した。
競技の普及促進を目的に全国各地で開くイベントの一つで、兵庫県内での開催は初めてとなる。
ゲスト指導者として、名球会メンバーでかつて「世界の盗塁王」と呼ばれた元阪急(現オリックス)の福本豊さんが参加者を指導した。爽やかな秋空の下、12歳から72歳までの合計28人が参加。キャッチボールや試合形式での練習を行った。
参加者からは「福本さんにバッティングを優しく教えてもらってうれしかった」の喜びの声。現役時代を知らない若い人から、試合の登場曲は何だったかの質問も。福本さんは「当時、登場曲はなかったけど、いまかけてもらうんだったらクイーン。リズムがいいしね。でもみんなで野球やったら楽しいでしょう。逆に僕が皆さんからエネルギーをもらっています」と、笑顔で応じた。
福本さんは黄金期の阪急の1番打者として通算2543安打、通算盗塁数は1065盗塁でリッキー・ヘンダーソンに抜かれるまで世界記録を保持していた。古巣や阪神などで2軍監督、コーチを務め現在は野球解説者として活躍するとともに日本身体障害者野球連盟名誉理事長も務めている。
なお、障害者野球がテーマの映画「4アウト」は来年から制作がスタートする予定となっている。