強打の巨人「復権」のカギは坂本の復活か、ポスト坂本の登場か 今季7年ぶりリーグ最低打率に低迷
2022年シーズン、巨人はチーム打率・242で2015年以来、7年ぶりとなるリーグ最下位に低迷した。ここ30年では打率・238に終わった93年シーズンに次ぐ低水準。打撃不振が5年ぶりのBクラス転落となる要因の一つに挙げられる。
共同通信デジタルでデータをひもといていくと、遊撃と外野3部門で12球団平均の安打数を下回っている。その中でも遊撃部門のスタメン成績を見ていくと、82試合に先発出場した坂本は打率・287。だがベテランに次ぐ42試合に出場した中山は打率・202、北村、広岡らは軒並み1割台に低迷したことがチーム打率の低下を招いたと考えられる。
2000年代後半から巨人の顔として打線をけん引してきた坂本。今季は度重なる故障離脱もあり、高卒2年目でレギュラーに定着後、自己ワーストとなる86試合の出場にとどまり、安打数も初めて2桁の87本に終わった。11月には「本人からの強い希望ですよ。何か期するものがあるんじゃない?」と原監督が明かしたように、2011年以来、11年ぶりに秋季キャンプへ参加。本人も「若い選手とこの時期に宮崎に行って、(自分自身の)良い刺激になると思います」と語っていた。
来季、セの他球団に恐れられた強力打線の復権には坂本の復活が欠かせないと言える。その一方でベテランを凌駕するような“ポスト坂本”の出現はあるのか-。ヤクルトの3連覇を阻止し、3年ぶりのV奪回を目指す上で、遊撃のポジションが一つのカギを握りそうだ。