ソフトバンク・和田 松坂世代初の200勝つかむ 41歳異例1500万増を弾みに
ソフトバンクの和田毅投手(41)が25日、福岡市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1500万増の1億6500万円プラス出来高払い(金額は推定)でサインした。今季はチーム3位タイの7勝をマークするなど存在感を発揮。ベテランでは“異例”とも言えるアップ査定に自然と笑みがこぼれた。NPB通算200勝まで残り50勝。松坂世代で初の偉業達成へ向け、来季を足がかりの一年にすることを誓った。
大ベテランとしては異例のアップ査定。「すごくありがたかったし、うれしかった」。会見場に現れた和田は目尻を下げた。
プロ20年目は17試合に登板して7勝4敗、防御率2・78。自己最速を更新する149キロを計測するなど、41歳を過ぎても続く進化が好成績を導いた。
「この年齢になれば怖いものはない」とにやり。今オフはトレーニング内容を大幅に見直す予定。「もしかしたら150キロという数字が見えてくると思うし、(平均)6、7イニングという数字が見えてくると思う」。自らをさらにいじめ抜く覚悟だ。
6月19日・楽天戦(ペイペイ)で日米通算150勝を達成すると、9月30日・同戦(楽天生命)でNPB通算150勝にも到達した。「どこまでいけるか分からないけど、積み重ねられたら」と記録更新に意欲を見せる。
松坂世代で誰も到達していないNPB通算200勝まで残り50勝。大台には持論を展開した。「遠すぎません?亀さんがフルマラソンのスタート地点にいるようなもの」と現在地を冷静に分析。ただ諦めてはいない。「今年よりいいシーズンを送ることができれば20キロ、15キロ地点に行けると思う。まだ前半だけど」とはにかむ。衰えを知らない左腕にとって、来年は新たな景色が見えるシーズンとなるかもしれない。