侍・大谷 WBC「勝ちたい」 サプライズ登壇で示した覚悟、二刀流は明言せず

 照れながら栗山監督(右)と握手する大谷
 背番号16を背負いポーズを決める大谷
 JAPANのユニホーム姿でポーズを決める大谷
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 日本野球機構(NPB)が6日、都内ホテルで第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けた記者会見を開き、米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平投手(28)が日本代表ユニホームをまとい、サプライズで登壇した。背番号「16」の姿を披露し、「勝ちたい」のフレーズを連発。史上初の二刀流に挑むかどうかの明言は避けたが、アメリカンジョークを交えながら、世界一への覚悟を示した。

 夢の舞台だ。少年時代に見た世界一を懸けたマウンドへ、いざ向かう。大谷が無邪気に笑いながら、共に登壇した栗山監督と固く握手を交わした。ようやく結実した6年越しの夢。その覚悟を、何度も言葉に込めた「勝ちたい」に集約した。

 大きくなった背中で、恩師の隣に並んだ。海を渡る17年まで在籍した、日本ハム時代の栗山監督という大きな存在。改めて出場する背景に「おそらく誰が監督でも出たいという気持ちは前向きだった」と冗談を交えながら、「決断する容易さは栗山監督だったからこそ」と熱く説明した。

 憧れのマウンドに、自然と胸は高鳴った。侍ジャパンが世界一に輝いた06、09年大会はいずれも学生時代。「韓国戦のイメージがどうしても強い。僕自身が一番野球を楽しい時期にそういうプレー、試合を見せてもらって、いつか自分がここでプレーできたら面白いだろうなと、一つの夢として持っていた」。また一つ、大谷自身の輝きで夢をかなえた。

 背番号は「16」に決定。そこには「前回出られなかったのが一番かな」という思いがある。14年の日米野球、15年のプレミア12ではいずれも背番号「16」を背負っており、「自分にとって日本代表は16番」。前回大会の17年には故障で出場辞退した経緯もあり、当時かなわなかった夢の続きがここから始まる。

 チームへの合流時期や、期待のかかる世界大会での“二刀流挑戦”は未定。話し合いを重ね、チームにとって良案を探っていく構えだ。大谷自身も「選手は使われる立場。自分にできることを精いっぱいやりたい」と話しており、宮崎キャンプに参加できた際には「フェニックスリーグで少しおじゃましたことがある。おいしいお店も知っているかもしれないので行ってみたい」と笑いも誘った。

 全ては勝利のために-。「野球を始めてから今日まで1位以外を目指したことはない。本当に体調がいいことだけはいい報告かなと思って、このままの流れでいければいい状態で臨めると思う」。勝者だけが見られる世界一の景色。悔いを残すつもりはない。

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