里崎智也氏「なぜWBCは辞退者が出るのか」自身の体験談から激白「それは悪じゃない」
元ロッテで野球解説者の里崎智也氏(46)が16日、自身のYouTubeチャンネルを更新。「なぜWBCは辞退者が出るのか」をテーマに解説した。
里崎氏は2006年WBCの優勝メンバー。08年北京五輪代表にも選ばれたが、09年WBCは辞退したという経験を持つ。
辞退理由として里崎氏は、大きく2つあると説明。特に自身の体験からも熱弁したのが「行っても補欠だから」という理由だ。
国際大会中は、使用できるグラウンドや割当時間が決まっており「レギュラーで試合出る人と、試合出ない人の練習時間は1・5倍くらい違う」と説明。「シーズンに向けて調整しないといけない時に、試合も全く出ない、練習時間もほとんどない、大会終わったらいきなり開幕戦」と状況を明かし「俺、五輪に行ったときの練習時間、試合出ない組に入ると、3人で3分だから。10球打てないよ。それで1日の練習終わり」と激白した。
また、限られたメンバーで大会に臨む必要があるため、控え野手が打撃投手を担うこともあったという。「完全にお手伝いさん代表になる。で、終わってすぐに(シーズンが)開幕して、帰ったらレギュラー。成績に給料が伴う。チームに帰ったらエースよ。でも代表ではほぼ投げない。キツくない?」と問いかけ。「(日本代表に)なりたいけど、試合出られないんだったら行くの辞めようかな。そこも(含めて)行くか行かないかの決断をする選手は多いと思う」と話した。海外では、代表での出場試合数や打席数を条件として“契約”した上で参加する選手もいるという。
自身の09年大会の辞退は、前年に肘を痛めていた影響から「パンクしたら困るし、中途半端に行って不安がある中で日の丸を付けてやるのは迷惑をかける、というのが8割」と回顧。ただ「あとの2割は、行っても補欠やしなと。城島がいるから」と振り返ってもいた。
もう1つの理由としては「ポジション変更すると、調整にめっちゃ時間かかる」とし、先発とリリーフなど、異なる役割を担う難しさも解説。動画の最後では「出れない人は出れない人の理由がある。それは悪じゃない。でる人は思いきって。『日本のために!』じゃなくて、自分のためにまずは頑張ってもらいたい」とエールを送っていた。