新庄監督12球団シャッフル案「みんなはどう思ったか教えて」 「引き分け」議論での各球団監督の見解は
プロ野球の12球団監督会議が18日に都内で開かれ、3年ぶりに全監督が一堂に会したが、話題の中心となる仰天プランをブチ上げたのが日本ハム・新庄監督だった。
ひとつはシーズン終了後に12球団をシャッフルして、新たなセ・パを編成して翌年開催するというプラン。もうひとつは、その優勝者がワールドシリーズ勝者と真の世界一決定戦をやるというものだ。
新庄監督は会議後、「シーズン終了後、ボックスの中にセ、パ12個入れたボールを引いて、ファイターズはセ・リーグ、阪神さんはパ・リーグみたいにグチャグチャにしていけば」と提案したことを明かした。さらに「グチャグチャにした優勝チームとメジャーの優勝チームが戦い、本当の世界一のチームを生み出すことができれば盛り上がると思いますよ」ともう一つの提案をしたと明かし、この日、自身のインスタグラムを更新して「昨日12球団監督会議で今後のアイデアとしてシーズンオフに監督が集まりくじ引きでセリーグとパリーグをシャッフルさせたら更に野球ファンは盛り上がり野球人気の向上する予感がすると言ってみたのですが!!みんなはどう思ったか教えてちょうだい!!」(原文まま)とファンに意見を求めた。
座長を務めた阪神・岡田監督は「チームを変えるとかな。そういうのが面白いんじゃないかなっていう。これはみんなのフリートークの中の意見だから」としたが、サッカー元日本代表の本田圭佑氏はこの日、自身のツイッターを更新して「野球。セ・リーグとパ・リーグのシャッフル案が出てるけど、もちろん賛成。でも野球界が本当に変えるべきは、降格&昇格制度を導入すること」とつづった。
新庄監督はコミッショナーや他球団監督の反応について「みんなで前向きに考えていきたいと言われました。野球ファンの方たちは新時代ということで、新しいものが見れるのであれば面白いかなと」と実現に向けた即座の賛意は得られずとも、斬新な発信に対する反応に一定の手応えを得た様子だった。
また、今季は昨年に続いて延長12回終了時点で引き分けとなることが決まっているサスペンデッドについても議論が白熱。昨年12月に就任した榊原コミッショナーから「引き分けでファンが本当に納得するのか?」と問いかけがあり、各球団監督がそれぞれの私見を述べた。
西武・松井監督は「国際大会はタイブレーク。サッカーのワールドカップはPKがある。国際野球に近づけるという意味では、そういうことも考えなければいけないし、白黒つける意味でも必要なのかな」と勝敗を明らかにするため、タイブレーク導入も辞さない考えを示した。中日・立浪監督も「まず決めてみて、1年やってみることも必要かもしれない」と同調し、ヤクルト・高津監督も「やり方はいろいろあるにしろ、勝敗を白黒はっきりつけるのはありだと思います」と賛意を示した。一方、阪神・岡田監督は「勝率勝負だから、引き分けも戦術」として反対意見を述べた。
そのほかでも先発投手が降板後にDHで出場できる“大谷ルール”、セ・リーグでのDH制導入についても熱い議論が展開された。ヤクルト・高津監督は「例年以上にいろんな意見が飛び交って、なかなか内容の濃い会議だった」と振り返った。現場の長が集まって意見を戦わせる場は決して多くないだけに、寄せ合った意見が今後のプロ野球界発展につながることをファンは望んでいる。