慶応5年ぶり10度目春切符 新清原伝説開幕だ 清原氏次男・勝児 怪物のDNAが聖地に帰還

 センバツ出場が決まり喜ぶ清原勝児(中央)、大村昊澄主将(中央右下)ら慶応ナイン(撮影・金田祐二)
 清原氏次男の勝児
 1985年8月21日 6回裏、中越えに同点ホームランを放つ清原
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 第95回選抜高校野球大会(3月10日抽選、同18日開幕・甲子園)の選考委員会が27日、大阪市内で行われ出場36校が決まり、慶応(神奈川)が5年ぶり10度目の出場を決めた。西武、巨人などで活躍した清原和博氏(55)の次男・勝児内野手(1年)は親子二代でのアーチにも期待がかかる。持ち前のはつらつとしたプレーを誓い、甲子園に“清原”の名を響かせる。

 選考委員会のライブ配信を映したスクリーンから「慶応」の名前が読み上げられると、清原はチームメートと目を合わせ、喜びをかみしめた。

 「素直にうれしいという気持ちが一番。夢の舞台が甲子園だったので、そこでプレーできるのをうれしく思いつつ、これから改めてスタートするという気持ちでいます」

 春の聖地に“清原”が帰ってくる。父は甲子園の大スター。38年前に打ち立て、今もなお、抜かれることのない大記録として残っている、甲子園通算13本塁打を放った最強の打者だ。今大会の注目度はナンバーワンと言っても過言ではなく、計り知れない重圧もあるが「お父さんはすごい活躍しているけど、自分は自分。自分のできるプレーを最大限したい」と自分のスタイルで甲子園を沸かせる。

 父をほうふつとさせる豪快なスイングで、昨秋は下位打線ながら県大会で1本、関東大会で1本と計2本の本塁打を放った長打力を持つ。改めて「4番を打ちたい」と思いを吐露し、父も座った主砲の座を息子も狙う。

 ただ、何よりも大事なのはチームだ。「チームに貢献するバッティングが一番自分がしたいこと。それがどういう形かはわからないけど、そういうイメージを持って頑張りたい」。親子二代でのアーチにも期待がかかるが、「特にこだわりはない」とやるべきことを全うする。

 その役割の一つとして、「チームを盛り上げるというのが一つ自分の大きな武器。甲子園ではしっかりとチームを勇気づけられるようなプレーをしたい。(走攻守)すべてで盛り上げたい」と清原。森林貴彦監督(49)も絶賛するチーム随一の“陽のキャラクター”がプレー、声、存在でチームに勢いをもたらす。

 夢であり、憧れでもあった甲子園は、現実のものとなった。ただ、喜びも一瞬。清原の目は、すでに闘志で満ちあふれている。「慶応日本一というスローガンを掲げているので、このチームで優勝するのを目標にやっていきたい」。甲子園で“清原”の名を響かせ、慶応旋風を巻き起こす。

 ◆清原 勝児(きよはら・かつじ)2005年5月1日生まれ、17歳。東京都港区出身。173センチ、81キロ。右投げ右打ち。内野手。幼稚園年長からオール麻布で野球を始め、慶応中では世田谷西シニアでプレー。慶応では1年秋からベンチ入り。父は西武、巨人などで活躍した清原和博氏。高校通算8本塁打。50メートル走6秒5。

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