大阪桐蔭から慶大進学 別所は4年後のプロ入り目標「勉強と両立できれば」大学でも日本一目指す
東京六大学野球リーグの慶大に今春入学する新入生が11日、横浜市内の同大グラウンドでチーム練習に参加した。昨春センバツ王者の大阪桐蔭・別所孝亮投手は最速150キロ。「チームとしては高校時代に日本一を経験したので、それを多く還元して日本一になれるように最大の努力を尽くす。個人としては高校時代にプロにいくことができなかったので4年間焦らずにじっくりやって4年後プロにいけたら」と意気込んだ。
高校では藤浪(アスレチックス)、根尾(中日)らも通った成績上位クラスで文武両道に励んだ右腕。「大学の最高峰のレベルで自分自身を磨きたいという思いと、あとは勉強の方も頑張ってきたので、両立できれば」と慶大への進学を決めた。
新入生は2月1日から練習に合流して、通常は別メニューで体作りから始めるが、別所は入寮翌日の1月30日に「いち早く場に慣れて頑張りたいという思いがあったので、練習に入れてほしいと。別ではなく一緒に混ざってやりたいと言いました」と堀井哲也監督に直訴。大学生と同じメニューを敢行したという。指揮官も「(直訴してくるのは)めずらしい。ランニングなんか引っ張っている。高校生にあれだけ引っ張られていると大学生もうかうかできない」と驚くほどの意識の高さだ。
大学では環境情報学部に入学予定で研究テーマには「ミラクルの検証」を考えているという。春夏連覇を目指した昨夏の甲子園で下関国際に敗退した準々決勝では別所が先発しており、「あの試合では、トリプルプレーであったり、いわばミラクルが起きて負けてしまった。そういう負けを大学でもしたくない。秋春夏連覇できなかったあの夏の敗戦を生かせたら」。4年後のプロ入りを見据えて、まずは春リーグのベンチ入りを目指し、アピールしていく。