ダルフィーバー!侍戦士もファンも熱視線!山本「レベルが違う」湯浅「えぐい」

 「侍ジャパン強化合宿」(17日、宮崎)

 野球日本代表「侍ジャパン」が17日、サンマリンスタジアム宮崎で27日までの強化合宿をスタートさせた。3月のWBCに向けて、メジャー組の大谷、鈴木、吉田、ヌートバーを除く26選手とサポートメンバー2選手が参加。平日の昼間にもかかわらず、1万8541人の観客が詰めかけた。一番注目を集めたのはメジャー組で唯一参加のダルビッシュ有投手(36)。観客だけでなく、ナインからの視線も一身に集め、ダルフィーバーが巻き起こった。

 圧倒的なオーラを放ち、誰もがその背中を追いかける。ダルビッシュの動きに合わせ、観客の大群も場所を変えた。「あんなに(多くの)ファンの方が、座って見てるのは全く分かっていなかった。ありがたいです」。グラウンドに登場すると、熱い声援を浴び、一番の拍手が起きた。

 宮崎の“ダルフィーバー”は観客だけではない。右腕の一挙一動に選手たちも熱視線を送った。サブグラウンドでキャッチボールを始めると、ランメニュー中の山本、湯浅らが凝視。メジャーリーガーの“生投球”に自然と足が止まった。

 NPBで2年連続沢村賞など、球界のエースと称される山本が「ちょっとレベルが違う雰囲気を感じました」と言えば、湯浅は「えぐい、えぐい、えぐい」と絶句し、「一球一球の球が強い」と衝撃を受けた。

 チーム最年長はアップから山本や佐々木朗ら若手投手と積極的に交流。「しっかり情報共有して、お互いに成長していけたら」。16日も戸郷へ直接指導を行うなど、見えない壁を壊そうとしている。

 この日も投手の全体練習終了後、室内練習場で“ダル塾”が開講された。生徒は今後の日本を背負うであろう、21歳の佐々木朗と宮城。佐々木朗は変化球の握りを伝授され「たくさんのことを教えてもらった」と笑顔。栗山監督も「いろんなものを与えてもらっている。本当に感謝しかない」と全幅の信頼を寄せた。今後も多くの選手たちが対話や指導を心待ちにしている。

 世界一奪還へ、ついに侍たちが始動した。宮崎が熱気にあふれている。「チーム一丸の野球が見せられたら」とダルビッシュ。国民の期待に応え、日本野球の強さを見せるために-。“ダルフィーバー”から、侍フィーバーを巻き起こす。

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